樹勢回復・樹木治療
![]() | 個人住宅のお庭の植木から、公共スペースなどの巨木まで、問題を分析し、樹勢回復を図ります。 物言わぬ植物です。是非プロにお任せ下さい。 以下では実際の樹勢回復事例をご紹介いたします。 |
コブシの樹勢回復
症状 | コブシの枝先が枯れてしまう。 |
原因の予想 | 一般的に枝先が枯れる原因として、 ?根元周囲の地被類の影響で水分不足 ?地下の排水不良 ?土壌の化学的要因 などが考えられます。 今回の場合は、前年度に地被類の撤去とマルチングを行っており、今回?の改善工事では効果が十分見られなかったため、2件の試験、検査を行いました。 |
≪ 現地透水試験 ≫
地下の排水状況を調査するため透水試験を実施しました。
長谷川式簡易現場透水試験
![]() 試験孔 | ![]() 掘削土壌(試料) |
![]() 掘測定状況 | ![]() |
結果、最終減水能(水分が減る量)は180mm/hで植栽基盤としての判定は良好でした。
≪ 科学的検査 ≫
土壌の科学的要因を検査するために、現地で採取した土砂を持ち帰り検査を実施しました。
その結果、pH(H2O浸出)8.2(植栽基盤基準 5.0〜8.0)
電気伝導度0.68(植栽基盤基準<1.0)
還元鉄(Fe?)±(植栽基盤基準<++)ということでした。
電気伝導度0.68(植栽基盤基準<1.0)
還元鉄(Fe?)±(植栽基盤基準<++)ということでした。
pHについてはアルカリに傾斜しているという結果になりましたが、数値は許容範囲を若干超えていつ程度で、一般的には経年とともに酸性化していくので、植栽当初は今以上にアルカリ性が強かったと考えられます。
≪ 改善策 ≫
植栽基盤の土壌のpHを改善するために、下記の改良を行いました。
● 根元周囲にピートモスで土壌を酸性化する。
● 真珠岩系パーライトで通気性の改善を行います。
●バーク堆肥を入れることで不足が見られる有機質系を補充します。
● 真珠岩系パーライトで通気性の改善を行います。
●バーク堆肥を入れることで不足が見られる有機質系を補充します。
![]() 作業前 | ![]() 掘削状況 深さ1.0m、幅0.5mでドーナツ状に掘削 |
実際、現場で掘削したところ地下80?のところに防水加工された建築物があり、地下水がコブシの根付近で溜まっている状態でした。よって枝先が枯れている原因として、?の地下の排水不良と判明しました。
![]() 水が溜まり土が濡れていた | ![]() 土壌改良状況 ピートモス・真珠岩系パーライト・バーク堆肥を混合した土壌改良材とマサ土を7:3の割合で現地混合し、埋め戻しました。 |
![]() | ![]() |
作業後
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